【逆上がり攻略】みんな苦手!?逆上がり上達のポイント解説!

逆上がりの仕組みとポイントを解説して上達を目指す!

逆上がりは子どもの時に誰もが通る通過儀礼のようなものです。幼児期の運動の中でもかなり重要な立ち位置にあるこの逆上がり。できる、できないは子どものメンタルにも大きく影響してくるくらいその影響力は意外と計り知れません。1980年代の調査では90%以上の子どもが逆上がりができたと言われていますが、現在は70%程度と年々減ってきています。公園で遊ぶことも減り、体育の授業などで鉄棒自体に触れる機会も減ってきているのが原因の一つとも言われています。

親としては、この逆上がりをできれば自分の子どもができるようになってほしい、できることで自信をつけてほしい、というのが正直なところ。ですが今じゃ自分もできないし、ましてや教えるなんてどうやって教えたらいいか分からない、なんて悩んでる方も多いのではないでしょうか?

そんなあなたに!逆上がりの仕組みとポイント、苦手ポイントに合わせた練習方法を300人以上の子どもを教えてきた体操指導のプロが伝授します!自分ができなくても大丈夫!安全にできる補助の方法も一緒にお伝えします。

逆上がりとは?

逆上がりはご存知の通り鉄棒技です。言葉で説明すると、

「鉄棒を握って立ち(またはぶら下がり)、蹴り上げまたは引きつけによって後方回転する技」です。

子どもが練習する上では、まず鉄棒を握って立った状態から入ることがほとんどです。蹴り上げ、または引きつけとありますが、初めて行う際は蹴り上げの力を使って実施する方が力を伝えやすく上達しやすいので一般的です。もちろん、腕の力があれば蹴り上げしなくても回ることは可能です。

この記事では主に最初の段階である蹴り上げで行う逆上がりの上達ついて解説していきます。

逆上がりにおける3つの大事なポイント

ぶら下がり

 

逆上がりが上達してできるようになるためには細かいポイントがいくつかありますが、技の段階としては大きく分けて3つのポイントがあります。

①鉄棒を握って正しい姿勢で立つ

②鉄棒を引き付けたまま強くキック

③手首を返してつばめになる(腕支持姿勢)

この3つの局面を経て、逆上がりが完成します。それでは、この3つの局面を今度は詳しく解説していきます。

①鉄棒を握って正しい姿勢で立つ

「え?そんなことは分かってる!」って思った方もいるかもしれません。

ですが、ここが結構できていないことが意外と多いんです!最初の姿勢が間違っていれば逆上がりのための準備ができていないとの同じです。何事も準備なしではできないですよね?

ということで、逆上がりの正しい姿勢での立ち方、準備姿勢を伝授しましょう!

まずは、鉄棒の握り方。鉄棒の握り方には上から握る「順手」と下から握る「逆手」という握り方があります。この握り方は逆上がりをやる上ではどちらでもいいです。やりやすい方で握りましょう。ですが、逆上がり以外にも鉄棒でいろんな技にチャレンジしたい!と思っている場合は「順手」をオススメします。手首が返しやすく、どの技をやるにも握り方を変えずに済みます。

鉄棒を握ったら今度は体の位置です。体が鉄棒に胸からお腹の辺りをくっ付けて真っ直ぐ立ちます。くっ付くくらいの位置に握ったまま立つと、上が自然と曲がります。この腕を曲げておく状態を作るのが大切です。

逆上がりは回転技であり、鉄棒を軸に回るので鉄棒の近くで回れば回るほど無駄な力を使わずに回ることができます。特に子どもはまだ筋肉も発達しておらず筋力が不足しています。なので、効率良く無駄なく回るためにはしっかり引き付けたまま回ることが大切です。

足は前後にチョキにして立ちます。後ろの来る足はボールをキックする時に使う利き足がいいと思いますが、たまに反対足の方がやりやすい子もいるので、利き足でやりづらそうであれば変えてあげるといいかもしれません。

まとめると、「鉄棒を握ったまま体をくっつけてまっすぐ立ち、足を利き足後ろでチョキにして構える」

この姿勢をまずはしっかりと作りましょう!

②鉄棒を引き付けたまま強くキック

それでは次の段階に移ります。今度はキックです。ここが一番苦手な子が多いポイントになります。細かく分けて解説していきましょう。

まずは目線から。逆上がりは後ろに回るので、体を丸めてあげるとやりやすくなります。そのため、顎を引いて鉄棒を見る意識で目線を固定します。

キックはチョキにした後ろ足を真っ直ぐ、そして強く、速く蹴り上げます。蹴り上げたらすぐに前足も地面を蹴ってジャンプするように持ち上げます。「1、2!」のリズムで早く蹴り上げましょう。後ろに回っていくのでキックの方向は最初立っている時の自分のおでこをめがけてキックします。(体が柔らかい子は本当におでこにキックする可能性があるので注意!)

この時、腕が伸びないように引き付けたままキックすることが大切です。腕が一回伸びてしまうと、鉄棒から遠くなってしまい回転方向への力がうまく伝わりません。また、もう一度引き付け直さなければならないので腕の力が必要になります。そのため筋力が発達していない子だと引きつけることができません。なので、腕を曲げたままキックする意識を持ちましょう!

キックをしたら、そのまま体を丸めて両足を鉄棒に乗せにいきます。足が乗ってしまえば逆上がりは9割クリアしたも同然です。

この蹴り上げこそ逆上がりの苦手な人が上達する取り組む上で最も大事なポイントです!当然、大事なポイントということはつまずきやすく、難しいポイントでもあります。

記事の後半で上手なキックのための練習法も紹介していきます。

③手首を返してつばめになる(腕支持姿勢)

逆上がり

最後はキックをして鉄棒に足を乗せた後の起き上がる部分です。キックが上手くいっていれば問題なくできる子もいますが、なかなか起き上がれない子もいます。そんな時の起き上がり方を解説していきます。

起きるために必要なことは手首の返しです。逆上がりでキックをして鉄棒に足を乗せた時の状態は手首が下を向いている状態。この状態だと体を起こそうとしても力がうまく入らず起こす方向の向き、つまり上向きに力を加えることができません。

なので、キックをして足が乗ったタイミングに合わせて手首をクルッと返して上向きにしてあげましょう。手首を返したらすぐに腕を伸ばすように力を入れて鉄棒を押します。そうすることで状上半身を起こしてキレイなつばめ(腕支持姿勢)に持っていくことができます。最後の上体の起こしが苦手な子はここを意識してみましょう。

ちなみに前述しましたが、逆上がりの回転に合わせてタイミング良く手首を返すことでそこまで力を入れずに起きることができます。タイミングがずれてしまってもある程度力があれば起こすことはできます。

逆上がり上達のための練習法

ここまで逆上がりの流れと一緒に仕組みと、気をつけるポイントを解説してきました。このポイントを意識するだけでもかなり逆上がりの出来は変わってくることは間違い無いです!

ですが、そうは言ってもなかなかコツを掴むまでは難しいものです。そこで、次は、逆上がりができるようになるための練習法をお伝えしていきます。最初から全て繋げて行うと、考えることも多く子どもは頭がパンクしてしまいますので、逆上がりを各段階に分けて練習していくことをオススメします。

それでは各段階での練習法をご紹介します。

鉄棒を使った練習

りんごのポーズ(引きつけぶら下がり)

鉄棒の握り方と鉄棒の引きつけのための練習です。鉄棒を握り、腕を曲げたまま鉄棒にぶら下がります。ポイントは腕を曲げたまま、という部分です。ここで腕を曲げたまま5秒だけでもぶら下がることが出来れば、逆上がりに必要な引きつける力は十分に足りています。難しければ、最初は腕を伸ばしたままでもいいのでぶら下がってみましょう。

次のステップは曲げたところからスタートして、一瞬でもいいのでキープしてみます。これを繰り返すと少しずつ長くできるようになってきます。ただ、この技ができないと逆上がりができない訳ではありません。引きつけに自信がなければその分キックを頑張れば逆上がりはできるようになります。

逆上がりキック

これは単純にキックの練習です。ですが当然ですがただのキックではなく逆上がりのためのキックになります。

まずは、最初の構え(鉄棒を握って足をチョキ)から、後ろ足の蹴り足を真っ直ぐ早く上に向かって蹴り上げます。この時に子どもの場合、一生懸命キックしようとするあまり、姿勢が崩れてしまうことが多いのですが、最初の姿勢をなるべくキープしたままキックすることを意識しましょう。

ふとん→腕支持(つばめ)

逆上がり

ふとんとは、腕支持の状態から前に倒れてお腹で鉄棒を挟み込みぶら下がること。ふとんを干すときの布団の形に似ているのでそう呼ばれています。この姿勢から、腕の力と手首の回転を使ってもう一度腕支持の姿勢に戻します。これは、逆上がりの最後の部分、キックして足を乗せてから起き上がる部分の練習になります。

「え?そんな練習?」と思うかもしれませんが、子どもは意外とできない子もいます。キックしてから起きるまでの動作をうまく繋げるのは大人であればある程度繋げられますが、子どもには難しい場合もあるので、最後に起き上がれない場合は練習してみてください。

鉄棒を使わない練習

ダブルキック

ダブルキックはその名の通り、2回連続でキックすることです。これは逆上がりのキック時の1、2のキックの練習になります。

練習方法は、体操座りをした姿勢から両手をお尻の後ろについてお尻を持ち上げます。その姿勢のままキックを2回、上の向かって行います。最初はキックした後にお尻が床についてしまうかもしれないので、ふとんやマットの上でやると安心です。慣れてきたらお尻がつかないようにキックして着地、さらに慣れてきたらできるだけ高く速くできるように練習してみましょう。

後転

逆上がりは鉄棒を軸にして後ろに回転する技です。この回転する感覚というのは、子ども達にとってまだまだ慣れない動きなんです。そこで、後ろに回る感覚を養う目的で後転を練習します。

後転はきれいに回れなくても大丈夫です。ポイントは体を丸くして回る感覚を掴むこと。この丸める感覚をつかめると、逆上がりを実施する時も体を丸めることで最小限の力で効率よく回れるようになります。そうすることで腕の力やキックの力が多少弱くても回れるようになります。おへそを見ながら回ることで体を丸めて回れるようになるのでチャレンジしてみましょう!

逆上がりは複数の動作の組み合わせ!難しい場合は技を区切って練習を!

逆上がりは子ども達にとって大きな壁の一つです。特に体が大きくなり始める小学2、3年生を過ぎてからの習得には根気が必要です。小さい時から練習に取り組んでおくと体が動きを覚えるので大きくなってからも継続してできます。小さい頃から鉄棒におサルさんのようにぶら下がっていると、筋力も付くので習得も早いです。

また、逆上がりは2つから3つの動作を同時に行う技ということもあり難しく感じますが、一つ一つ動作をまずは練習して、最後につなげていけば技として形になってきます。焦らず、苦手な部分を把握して練習してみましょう!

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