運動神経は生まれつきじゃない?運動神経アップのために必要なこと

「あの子は生まれつき運動神経が良さそうだね」なんて誰かが言ってる姿を見た事ありませんか?親の運動神経がいいと子どもの運動神経もいいと思われている方も多いのではないでしょうか?

では、運動神経は遺伝するのでしょうか?答えはノーです。運動神経は必ずしも100%遺伝には依存しません。あるスポーツ科学の偉い先生も、「運動神経が生まれつき悪い人はいない」と断言しています。
ですが、確かに親がスポーツを得意だと子どもも得意になりやすい、という事はよくあります。
それでは、運動神経とはどういうものなのでしょうか?

■運動神経とは?

よく言われる「運動神経」という言葉。実際には運動神経という神経はありませんが、脳が指令して、その指令が手や足などの動かしたい部分までを繋ぐ神経の事を運動神経といいます。
運動神経がいい、と言われている人は、この指令から伝達が的確でスムーズであり、頭で考えた動きと実際の動きにほぼ差異がなく動かせるため、上手に身体を使う事が出来ると言われています。

私たちが使う一般的な意味での運動神経とは、身体を思い通りに使える、コントロールする能力の事を指します。走る、投げる、回るなどの動作を行う際に思った通りに身体を使いこなすための能力で、生まれた時にはほぼ差がないと言われています。怪我から身を守ったりするのもこの運動神経が関わっています。

■運動神経は運動経験の積み重ね

運動神経は生まれてからの運動や動作の積み重ね、つまり経験値に大きく依存します。例えば、私たち人間は生まれたばかりの赤ちゃんの時は意識的に身体を動かす事はほとんどできませんが、少しずついろんな動作を経験していく事で、ハイハイが出来て、歩けるようになり、自転車が乗れるようになっていきます。

他の動作や運動も同じように、新しい動きを取り入れるとき、最初は上手くいかなくても繰り返し繰り返し動作を行うことで、人間は新しい動作を習得していきます。そして身体が色んな動作を学ぶことで、あらゆる動きに順応できるようになり、新しい動作の習得もどんどん早くなります。このような積み重ねが運動神経を育てていきます。

■運動習慣がカギ!

運動神経アップにはたくさんの運動を経験する事が大切です。運動経験を積むための手っ取り早い方法は、日常的な運動習慣を身につける事です。

運動習慣とは、日常的に身体を動かす習慣の事です。人間は生まれてすぐの赤ちゃんの頃は、何にでも興味を持つので比較的たくさんの運動を経験していきますが、自我がハッキリしてくる頃になると、子どもは好きな事に熱心になります。この時に運動経験の差が出てきます。

日常的に外で遊んだり身体を動かす、運動習慣のある子はそのまま運動神経が発達していきますが、運動が億劫になってしまったり苦手意識を持ってしまうと、どんどん運動の機会が減っていきます。ここが運動神経の良し悪しの分かれ目となってきます。

運動習慣の定着には外遊びがオススメです。家の外には公園や段差などの基本的な動作を覚えるための環境がたくさんあります。また、外のような開放的な空間で思いっきり遊ぶ事は運動神経に大きく影響します。

親の運動神経が良いと子どもの運動神経も良くなりやすい理由は、親に基本的な運動習慣があることが一つの大きな要因です。親に日常的な運動意識があるので、一緒に生活している子どもも運動習慣が身に付きやすいため、運動経験を積みやすい環境で育ちます。結果的に、多くの運動経験を積むことで運動神経が良い子どもになっていくんです。

■身体を成長させるゴールデンエイジ期

小学生くらいまでの期間はゴールデンエイジ期と言われ、運動神経が最も伸びる時期と言われています。この時期には筋トレよりも動作の習得が大切です。コーディネーショントレーニングと呼ばれる、2つ以上の動作を掛け合わせた複合的な動きなどで神経系に働きかける遊びやトレーニングで、様々な身体の使い方を経験する事で運動神経が大きく発達していきます。また、咄嗟の時に手が出る、転んでも受け身が取れる、といったような危険回避能力も身に付いてくるので、怪我をしにくい身体が出来上がってきます。

特に「プレゴールデンエイジ期」と呼ばれる3歳から6歳くらいまでに、運動能力の基礎が作られます。この時期には基本動作である、「走る」、「跳ぶ」、「投げる」、「打つ」、「捕る」、「蹴る」、「バランス」、「リズム」といった動作をたくさん取り入れてあげることで、運動神経の土台が作られていきます。

■遊びに運動を取り入れて楽しく身体を動かす

前述した「プレゴールデンエイジ期」はとても高い集中力を発揮する反面、長続きしない時期でもあり、何かを始めたと思ったらすぐに飽きてしまうことがほとんどです。
飽きずに運動するためには、遊びを取り入れながら身体を使うことです。

子どもは運動が楽しいものだと認識すると、自分からいろんな事にチャレンジします。その結果、知らずのうちに運動経験を積み運動神経が発達していきます。目標設定も大切ですが、ただ身体を動かすことを楽しむ事ができれば運動が好きになり、どんどん身体を使った遊びに自分からトライできるようになります。

■楽しく遊びながら運動神経UP!

運動神経アップのためには、様々な運動経験が大切であり、そのためには日常的な運動習慣を身につける事が近道です。子どもは遊ぶことが大好きなので、遊びの中でたくさん身体を動かすことでどんどん成長していきます。

楽しんで運動する事は精神的にも身体的にもメリットがあります。運動を楽しむ事でもっとやりたい、と意欲が湧き、さらに運動量が増えます。

お子様の運動神経が気になる方は、まずは子どもと一緒に外に出て遊んでみてはいかがですか?一緒に動く事で親も運動不足解消になります。子どもと楽しく、時には思いっきり身体を動かしてみましょう!

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